硝子工房クラフト・ユー

硝子工房 クラフト・ユー

新潟県柏崎市に工房を構える硝子工房クラフト・ユーさん。ビーカーなどに用いられる実験用耐熱ガラスを、バーナーの炎で柔らかくして成形するバーナーワークという手法で、ひとつひとつ丁寧に手作りされています。バーナーワークという新たなジャンルを築き上げた第一人者の徳間保則さんが、1991年に設立されて以来、今では二代目純一さんとおふたりで、バーナーの炎と自分たちの手の感覚だけを頼りにものづくりに励まれています。バーナーワークでの作業風景をご紹介します。

 1. バーナーの炎の力

バーナーワークは、大小様々なガラス管を一定に回転させ、バーナーの炎を用いて均一に温め、自在に形を変えていく手法です。それは作り手の熟練した知識と手の感覚、吹きかける息の強さで決まると言います。作業上、クーラーも扇風機もつけない暑い締め切った工房の中で、バーナーの炎と手の感覚だけを頼りに制作する姿は、すごい!の一言です。ガラス管からこんなに素敵なポットを作り出すなんて、驚きしかありません。

 2. 細かな部分も丁寧に

異なるガラス管の柔らかさの頃合いをみて、口に咥えたパイプからガラス管に空気を吹き入れます。だんだんと膨らんでくるガラス管を、思いのままの形に変貌させていきます。形が決まったら、次に切り離し作業です。ハサミなどの道具は使わず、バーナーの炎の勢いで焼き切ります。まるで、ガラスが自ら意思をもって動いているかのような不思議な光景です。本体、注ぎ口、蓋とそれぞれパーツごとに作られていき、それらを付け合わせていくという作業がバーナーの炎が燃え出た工房で、絶えず繰り返されていきます。

 3. 素材の特性

耐熱ガラス(硼珪酸ガラス)は、ガラスの成分の大半が珪酸と硼酸でできています。透明で匂いがつきにくく、衛生的で、耐化学性(=表面上の化学変化)が起こりにくく、耐熱性に優れているという特長があります。


作り手 徳間保則さんのこと


全ての画像提供元:硝子工房 クラフト・ユー

徳間保則さんとはじめてお会いしたのは、ものづくりの展示会でお花を生ける箸置きに目を奪われてのことでした。8年ほど前のことと思います。とても物腰柔らかな作り手の徳間保則さんご自身が、作られる工程を楽しそうにお話してくださったことを今でも覚えています。
耐熱ガラスメーカーから転身され、今の工房を立ち上げられました。昭和のバブル時代、大量生産・大量消費などオートメーション化へ社会構図が変化していく中、人生のターニングポイントが訪れたと感じたそうです。そこで耐熱ガラスメーカーでの経験と知識、慣れ親しんだ素材を活かし、自分だけができることを模索し、行き着いたのがバーナーワークだったと言います。素材を知り尽くしているからこそ、耐熱ガラス特有の成形技法を駆使して、これだけ薄くて、軽い実用性の高い日用品を日々作り出していけるのだと思います。
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