横浜を代表する胡麻油
YOKOHAMみなとみらい21地区 大さん橋からの景色
神奈川県横浜市の代表的な観光スポットといえば、赤レンガ倉庫や横浜ランドマークタワーが建つみなとみらい地区。その湾岸沿いに老舗胡麻油メーカー「岩井の胡麻油株式会社」さんがあります。
本社と同じ敷地内にある工場の目の前には海が広がり、屋上からはみなとみらいの街並みやベイブリッジが一望できます。ここで一から胡麻油作りが行われています。
市内の食料品店、お土産コーナーなどを訪れると「岩井の胡麻油」の数々の商品が並んでいるのをよく見かけます。
また、横浜中華街や老舗天ぷら店では「岩井の胡麻油」を使用した料理を堪能することができ、「岩井の胡麻油」が地元横浜の料理人たちに愛されていることが分かります。
本社と同じ敷地内にある工場の目の前には海が広がり、屋上からはみなとみらいの街並みやベイブリッジが一望できます。ここで一から胡麻油作りが行われています。
市内の食料品店、お土産コーナーなどを訪れると「岩井の胡麻油」の数々の商品が並んでいるのをよく見かけます。
また、横浜中華街や老舗天ぷら店では「岩井の胡麻油」を使用した料理を堪能することができ、「岩井の胡麻油」が地元横浜の料理人たちに愛されていることが分かります。
なぜ横浜なのか?
「岩井の胡麻油株式会社」さんは安政4年(1857年)に岩井藤七さんによって創業されました。創業当時は千葉県佐倉市で菜種・落花生・胡麻などの搾油業を行っており、明治26年(1893年)横浜市神奈川区に搾油工場を建て移転しました。
「昭和初期の工場」 画像提供元:岩井の胡麻油株式会社
なぜ横浜に移ったのか。その理由は原料にあります。胡麻油の原料であるごまの生産地域は、熱帯から亜熱帯・温帯の北緯45度までの国々が過半数を占め、国内では胡麻油を作れるほどの量は栽培されていないため99.9%を輸入に頼っています。そのため、当時貿易が盛んだった横浜に移ることで、ごまの輸入をし易くしたのです。
「昭和初期 原料運搬の様子」 画像提供元:岩井の胡麻油株式会社
職人技でつくられる胡麻油
「岩井の胡麻油」さんは創業から160年以上、昔ながらの圧搾製法を守り、人の手をかけて丁寧に胡麻油を作っています。職人が長年の経験と五感を駆使し、ごまの風味・香味を引き出しているのです。
まず原料をふるい餞別機にかけ、夾雑物(砂や小石など)を取り除きます。
「現在 職人が音で焙煎度合いを判断する様子」 画像提供元:岩井の胡麻油株式会社
選別されたごまは筒状の焙煎機に運ばれ、丁寧に加熱・焙煎が行われます。この工程が胡麻油の風味・香味を決めるため、最も重要な部分です。そのため、焙煎温度・時間には細心の注意がはらわれています。ごまを炒るための適切な温度・時間はごまの産地・状態、その日の気温・湿度によって変化します。そのため職人はごまの状態を目で確かめ、炒ったごまを耳元でつぶして音を聞き、舌で味わって炒り具合を確認しながら微細に調整を行います。まさに長年の経験が成せる業です。
「現在 搾油の様子」 画像提供元:岩井の胡麻油株式会社
搾油の工程では効率の良い有機溶剤を使用した搾油を行わず、圧力だけでゆっくりとごまを搾る圧搾製法で油を搾っています。豊かな風味・香味を守るため、岩井の胡麻油が創業から守り続けているこだわりです。
「現在 フィルタープレスによる濾過」 画像提供元:岩井の胡麻油株式会社
搾油した胡麻油は粗濾過してからいったんタンクで二週間静置します。澱を沈めきれいな上澄みをとり、それをさらに仕上げ濾過・カートリッジフィルターでの濾過を行うことで透き通った油に仕上げます。琥珀色に輝く岩井の胡麻油はこうして生まれています。
手放せない、岩井の胡麻油
岩井の胡麻油の特徴は、なんと言っても香り高い味わいです。中華丼やラーメンにひとかけするだけで、一気に味と香りが立ち、お店の味に!また、香りがあるので餃子の種に隠し味で入れたり、焼き上げの仕上げにひと回しするだけで、格段に風味が増します。そして、贅沢な使い方としては揚げ油です。岩井の胡麻油は香りがあるので、いつも使っている油に1/3程度加えるだけでも天ぷらや素揚げ野菜にも香りがついて、料理を一層引き立ててくれます。実は料理だけでなくデザートにも使えます。バニラアイスに岩井の胡麻油をひとかけするだけ!冷たい甘さと胡麻油の香りがマッチし、ワンランクアップした胡麻アイスクリームに。いつものバニラアイスクリームに飽きたらおすすめです。香り高いごまの風味・香味を感じられる「岩井の胡麻油」は唯一無二の胡麻油だと思います。職人の匠の技と、効率を優先しない昔ながらの伝統製法を守り続けているからこそ、一味違う胡麻油が作れるのだと思いました。職人さんの思い、受け継いできた伝統を守り続けたいという「岩井の胡麻油」の皆さんがこめられた思いが一味で伝わってきます。
作り手みなさまのこと
「代表取締役社長 岩井様」 画像提供元:岩井の胡麻油株式会社
「岩井の胡麻油」さんの工場は「原料倉庫」「搾油工場」「充填工場」「商品倉庫」の四棟に分かれており、それとは別に屋外に「静置タンク」が設置されています。それぞれの場所にスペシャリストがおり、少数精鋭で日々商品を作り続けています。敷地内に花や緑が多いのも特徴的です。「岩井の胡麻油」さんでは横浜市の緑化運動に積極的に貢献しており、敷地内に多くの花や木を植えているのです。夏になるとごまも植えられ、薄紫の可愛らしい花が花壇を彩っています。
現在の代表取締役社長・岩井徹太郎さんは八代目にあたり、地域貢献にも大変積極的でいらっしゃいます。神奈川区には小学校も多く、工場見学や職業体験で地域の子供たちを招いて伝統と歴史を伝え続けています。商品に対してだけではなく、地元住民と関わりながら伝統を守り続けている姿には感銘を受けます。
「岩井の胡麻油」さんの伝統はパッケージにも表れています。看板商品である「金岩井純正胡麻油」の赤と緑のレトロなパッケージは大正時代にデザインされ「今も変わらぬ伝統」の象徴となっています。
時間を惜しまず、丁寧に。その一滴に丹精を込めて作られた胡麻油は、ひとさじでどんな料理の味も引き立ててくれます。力強いながらも雑味のない香り高い「岩井の胡麻油」は一度使ったらもう手放せません。
現在の代表取締役社長・岩井徹太郎さんは八代目にあたり、地域貢献にも大変積極的でいらっしゃいます。神奈川区には小学校も多く、工場見学や職業体験で地域の子供たちを招いて伝統と歴史を伝え続けています。商品に対してだけではなく、地元住民と関わりながら伝統を守り続けている姿には感銘を受けます。
「岩井の胡麻油」さんの伝統はパッケージにも表れています。看板商品である「金岩井純正胡麻油」の赤と緑のレトロなパッケージは大正時代にデザインされ「今も変わらぬ伝統」の象徴となっています。
時間を惜しまず、丁寧に。その一滴に丹精を込めて作られた胡麻油は、ひとさじでどんな料理の味も引き立ててくれます。力強いながらも雑味のない香り高い「岩井の胡麻油」は一度使ったらもう手放せません。