nakao(中尾アルミ)/ヤットコ鍋

食の道具が集まるかっぱ橋

画像提供元:株式会社中尾アルミ製作所
かっぱ橋商店街は浅草と上野の中間にあり、約160店舗が調理道具などを中心に、食品サンプルのお店など専門性の高い業務用品が揃う問屋街として有名です。
調理道具は約2万点にも及び、この場所なら探している商品があるかもしれないと、プロの料理人だけでなく、今では一般の方も多く訪れている場所になっています。東京で約60年以上に渡り、プロの料理人愛される調理道具をつくり続けている「中尾アルミ製作所」さんをご紹介します。

プロが認める品質

画像提供元:株式会社中尾アルミ製作所
創業間もない頃は頑丈で良い鍋が少なく創業者である中尾富美夫さんが何度も調理現場に足を運び、料理人の腕にかなう鍋造りに励んだことから「中尾アルミ」の品質は広く知られるようになりました。創業者の中尾富美夫さんは戦後間もなくして、鍋やフライパン等を製造する調理器具メーカーに就職されました。技術者として一から鍋づくりの技術を学び、製造に関わるほとんどを任せられるようになり、この会社で得た鍋づくりのノウハウを活かし、若くして独立をされました。後にプロの料理人に認められる「中尾アルミ製作所」ブランドの始まりとなります。
中尾富美夫さんは1960年代当時、日本のフレンチ界の巨匠と呼ばれていたホテルオークラ総料理長 小野正吉シェフの元に通い詰め、さまざまな要望のなか試行錯誤して作った鍋を認めて頂いたことで、ほかには無い「頑丈で良質」な鍋といえば「中尾アルミ」として、ホテルの料理人を中心にその名が広まっていきました。そして、創業当初から日本製にこだわり、国内の大手製鋼メーカーで金属生地を使用し、製造までの全てを、国内で製造しています。

ものづくりの現場

画像提供元:株式会社中尾アルミ製作所
現在は、日本品質を国内外に広げるため、オートメンション化されていますが、機械の微調整は今も人の手で行い、日々ものづくりへの品質を守っています。主に鍋やフライパンを製造する時には、材料となる金属を金型にセットし、上下からプレス(圧着)させることで原型をつくっていくのですが、この「プレス成型加工」と呼ばれる金型のセッティング一つで商品の仕上がりに差が出てきてしまうため、この工程が最も重要な技術となります。また、同じ材料でも夏場と冬場の温度差で材料の伸び率に差が出たり、材料にも多少の個体差があるため、日々の状況に応じて微妙な調整を人の手で行うことで、均一な製作ができています。そして、機械ではできない手作業による仕上げもあり、現場での技術者による感覚と経験が「中尾アルミ」の品質を今も守り続けています。

ヤットコ鍋

ヤットコ鍋は主に日本料理屋さんで使われていることが多く、取っ手がないのが特徴です。
厨房では、たくさんの仕込み(下ごしらえ)を同時に行うことが多く、取っ手があると邪魔になったり、取っ手に手や体が当たって料理が台無しになってしまわぬよう、ヤットコ鍋が重宝されています。また、取っ手が無いことで、入れ子のように収納できるので収納に場所を取ることもなく、ボウルのような扱いもできるので、取っ手がないのはプロの料理人のことを考えられた商品なのです。
「中尾アルミ製作所」さんのヤットコ鍋は以下のようにしてつくられています。
まず、内側の鍋底となるところに金槌で鱗のような模様を付ける「打ち出し」と「中尾」の打刻を行います。次にプレス成型でヤットコ鍋の形に成型し、鍋淵のバリを研磨して取ります。
その後、鍋の側面に、最初の工程で行った「打ち出し」を全体に行っていきます。この打ち出しは「槌目(つちめ)」とも呼ばれ、鍋の強度を強くする効果や、鍋に槌目(つちめ)を入れることで火の当たる面積が増えることで、より早く熱が伝わる効果があると言われています。こうして「打ち出し」された鍋は「磨き」と呼ばれる研磨を行い、つくられた鍋を一点一点人の目で検品し、完成します。
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