男鹿の塩

秋田県に唯一つの塩工房

画像提供元:株式会社男鹿工房

秋田県男鹿市は日本海に少しだけ突き出たところにあります。男鹿市と言えば「なまはげ」が有名ですが、近年では‟日本のウユニ塩湖”としてSNSで話題になっている「鵜ノ崎海岸(うのさきかいがん)」や、美しい海と夕日の絶景スポットの「ゴジラ岩(ごじらいわ)」や、青々とした芝生で覆われた姿が佳景な「寒風山(かんぷうざん)」や、郷土料理では石焼料理があり、自然や伝統を今に伝える魅力溢れるところ、そこが男鹿市です。
三方の方角の海に囲まれ、自然豊かな土地で丁寧に塩をつくっている「男鹿工房」さんは、秋田県に在る唯一つの塩工房です。昔は数社塩工房があったそうですが、現在は男鹿工房さんだけとなってしまいました。創業18年目となり、現在は2代目の社長に塩づくりが受け継がれ、職人さんや従業員の方を含め9名で塩作りを行っています。

塩づくりは温度が大事

男鹿工房さんの塩づくりは早朝6時から始まります。まず、塩の基となる「母液部屋」と、塩を結晶化させる「結晶部屋」にそれぞれある全部で7つの塩釜の下にある竈(かまど)に燃料となる薪や廃材を入れ、火を熾します。
塩釜に海水を入れ一定の塩分濃度まで煮詰め、塩の基となる「母液」を約12時間かけて作ります。真夏には室温が40度以上にもなり、大変な作業です。この「母液」を結晶部屋に移し、一日かけて大きな平たい「平釜」で丁寧に結晶化させます。
その後、1日かけてにがりを切り、乾燥させ、温度や季節にも依りますが大体5~6日間で海水1500ℓ~2000ℓから約40㎏の塩が完成します。
塩づくりは温度が大事で、夏の暑い時期は気温も高いので早く海水が蒸発していきますが、冬は気温が低いのでその分、長い時間かけなければなりません。また、燃料となる木材の大半は外で管理しているため、雨や湿度の影響も受けやすく梅雨や雪の時期も大変です。毎日変化する気候に応じて、職人さんが昔ながらの工程で丁寧に丹念に美味しい塩を作っています。

藻塩のおいしさのヒミツ

藻塩とは・・・海藻が入った塩のことです。なので、少し色味が付いた塩になっています。味は一般的な塩に比べて、まろやかな塩味が特徴です。男鹿工房さんの藻塩の美味しさのヒミツを聞きました。
まず、藻塩の決め手となる海藻は、地元漁師さんから男鹿半島の海で採れた良質な海藻を仕入れています。この海藻はとても希少で、現在男鹿工房さんでお願いしている漁師さんは、ご自身の代で漁をやめてしまうそうで、いつまでこの良質な海藻を仕入れることができるか分からないとのことです。
次に、この希少な海藻を新鮮なうちに天日干しで乾燥させます。天日干しは必ず2日間連続した晴天の日に行います。海藻を仕入れてから旨味成分の一つ「グルタミン酸」を凝縮させ旨味を閉じ込めます。そして、ここからが企業秘密なので詳しいことはお話しできませんが、塩と海藻を合わせて藻塩が完成します。
藻塩の美味しさのヒミツには男鹿半島の良質な海水と、希少な海藻、天候を見極めながら海藻を乾燥させて旨味を凝縮させるひと手間と、美味しい塩を作りたいという想いと工夫があってからこそだと実感しました。余談になりますが、大手塩メーカーさんの塩工場の候補地に男鹿半島が挙がったことがあったそう。塩づくりに向いている海水ということですね。男鹿市には大きな川がなく、生活排水が流れ出ないことも綺麗な海水を維持できているのも理由の一つだそうです。

 なまはげパッケージがいい👹

男鹿市を象徴するなまはげのパッケージが印象的。ついついこのパッケージの強さに惹かれて、藻塩を購入したのがきっかけです。何年も前のことになるので明確には覚えていませんが、最初は天ぷらに添える塩に使ったと思います。藻塩に付けて食べてみたら、「いつもと違う!」「角が立ってない!」と、その美味しさに驚いたのが始まりで、今は塩も愛用しています。男鹿工房さんの藻塩はとてもまろやかな味わいで香りがよく、塩味の奥にあるほのかな甘みが大好きです。塩もしょっぱすぎない、程よいきりっとした塩味がどの料理にも合います。

[塩]下味・料理におすすめ。
[藻塩]天ぷら、青豆豆腐など食材の味を引き出したい食べ物におすすめ。
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